君が叫んでいる。メギドの丘で………。

8/13
前へ
/126ページ
次へ
 二人は、まず砂の山を作り、そこに棒を立てて、倒れないように山を崩した。二人のチームワークは抜群で、某時を越える列車に乗る桃太郎のオーナーのチャーハンのようになっていた。  次に、光司郎は百といっしょに泳ごうとしたが、彼女はどこか不安そうな表情で彼を見つめていた。  これを感じで光司郎は、優しく声をかけた。 「どうしたの百ちゃん?」 「あ、いや、その………。わたしね、泳げないんだわ。」  彼女は、顔を真っ赤に染めていた。 「そんな恥ずかしいことじゃないさ。僕が教えるよ。こっち来な。」  小さな子どもに語りかけるように言った。 「………うん!」  彼女の顔からは、笑みがこぼれた。  二人が海でイチャイチャしていたころ、ヴィシュヌの新潟基地の工事現場は、妙な雰囲気に包まれていた。先ほどの塔に、車椅子の老人と、幼い少年がいた。顔立ちは二人ともそっくりであった。 「よし、それじゃあ始めようか。バァル、スイッチを入れてくれ。」 「了解だよゼブル、これから『祭り』の始まりだ。」  バァルと呼ばれた少年が、その場にあったスイッチを押した。すると、塔から衝撃波のようなものが発せられ、新潟を包んだ………。  海に来ていた光司郎たちが帰り支度をしていたとき、その衝撃波はやってきた。  海の彼方へ向かう衝撃波を見た二人は、どこか不安そうな表情を浮かべた。  そのとき、海からなにか、うねうねした生き物が上がってきた。 「あれはーーー」 「天魔!?ついに新潟までやって来たか……!百ちゃん、ここは僕が食い止める!君は逃げーーー」「いや!わたしも、ヴィシュヌの一員だねっか!わたしも戦う!」 「わかった………。変身ッ!」
/126ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加