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二人は、まず砂の山を作り、そこに棒を立てて、倒れないように山を崩した。二人のチームワークは抜群で、某時を越える列車に乗る桃太郎のオーナーのチャーハンのようになっていた。
次に、光司郎は百といっしょに泳ごうとしたが、彼女はどこか不安そうな表情で彼を見つめていた。
これを感じで光司郎は、優しく声をかけた。
「どうしたの百ちゃん?」
「あ、いや、その………。わたしね、泳げないんだわ。」
彼女は、顔を真っ赤に染めていた。
「そんな恥ずかしいことじゃないさ。僕が教えるよ。こっち来な。」
小さな子どもに語りかけるように言った。
「………うん!」
彼女の顔からは、笑みがこぼれた。
二人が海でイチャイチャしていたころ、ヴィシュヌの新潟基地の工事現場は、妙な雰囲気に包まれていた。先ほどの塔に、車椅子の老人と、幼い少年がいた。顔立ちは二人ともそっくりであった。
「よし、それじゃあ始めようか。バァル、スイッチを入れてくれ。」
「了解だよゼブル、これから『祭り』の始まりだ。」
バァルと呼ばれた少年が、その場にあったスイッチを押した。すると、塔から衝撃波のようなものが発せられ、新潟を包んだ………。
海に来ていた光司郎たちが帰り支度をしていたとき、その衝撃波はやってきた。
海の彼方へ向かう衝撃波を見た二人は、どこか不安そうな表情を浮かべた。
そのとき、海からなにか、うねうねした生き物が上がってきた。
「あれはーーー」
「天魔!?ついに新潟までやって来たか……!百ちゃん、ここは僕が食い止める!君は逃げーーー」「いや!わたしも、ヴィシュヌの一員だねっか!わたしも戦う!」
「わかった………。変身ッ!」
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