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二人は会議室のような場所へやってきた。
「えー、今回は、我々の同胞の小鬼、並びに悪魔ベルゼブブを殺した大罪人、神情光司郎をどうするかについて話したい。どうする?」
「生かしちゃおけん!」
「ベルゼブブはともかく、小鬼は許せん!」
急にざわめきだした会場、中には今にも襲いかかろうとする者もいた。
「ち、ちょっとまててば!なんでそうなんの!?今回は、わたしたちのこれからのいこうだねっか!」
「死ねぇクソガキ!」
百の言葉など完全無視で、一人の鬼が光司郎目掛けて襲いかかった。
「キッ!」
変な舌打ちをして、それに応戦するも、人間が鬼の力に勝てるはずもなく、すぐに叩きのめされた。
「ぼろ雑巾のように捨ててやる!」
軽くひょいと投げ飛ばされる光司郎。
「光司さん!?」
「くっ!改造人間である僕も、人の領域は越えられないか………。」
「おめさんら!うちの光司さんこんなにして、ただですむと思ってんかえ?」
百の目の色が変わった。
「ひっ!」
突然、周りが静かになった。百は毘沙門天の娘なので、その力が引き継がれているのだ……!
「もういいわ、また今度出直す。またな。」
百は、へろへろになった光司郎を連れて帰っていった。
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