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二人はお年頃
光司郎は、ある日、新潟駅周辺にあるアニ○イトで、漫画本を物色していた。彼が手に取ったのは、冥王と呼ばれる巨大ロボットが、悪の組織と戦ううちに、パイロットの残忍な性格が現れていく約二十年前の漫画である。もっともこれは復刻版なのだが………。
「さて、これ買っていくか………。」
彼はそれをカウンターへ持っていった。
「こ・う・じ・くぅ~ん♥」
突然、光司郎の背中目掛けて、何かがぶつかってきた。甲高い声を発したことから少女なのは間違いないだろうが、腕が彼の懐にしっかりと結びついている。
「あの、君は………?」
「えーっ?ぼくを忘れたの?きみの婚約者じゃないか~」
彼女の一人称はぼくらしい。身長は光司郎のあばら骨に届くほどしかなく、髪はセミロングヘア、水色のワンピースを着ている。
「はぁ……!?僕はそんな人知らないよ。それに、こんなとこでこんなことすんの恥ずかしいすけ、どいてよね。」
「う~っ!ぼくの熱い抱擁を拒むなんて……!もういいや、また今度にするねっ………。」
少女は去っていった。
「なんだかなぁ………。ってそうだ。これください。」
光司郎は、漫画を店員に渡した。
「はい。冥王計画ゼ○ライマーΩの三巻ですね。どうぞ。」
光司郎は店を出ていった。
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