転機

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店を出た時、向かいのコーヒーショップからたぶんバイト終わって帰るのであろう例のメガネっ子を見つけた。 メガネっ子に声かけた。 「バイト終わったの? 俺も今終わったところなんだ。 良かったら駅まで一緒に帰らない?女の子一人じゃ危険でしょ。」 俺どんだけ積極的なんだ!? 自分でもびっくりした。こんなキャラだったっけか? 女の子「心配してくれてありがとう。 でも、今日は一緒に帰らない方がいいと思うよ。 危険だし。」 滝「いや、危険なら男の俺いたほうがいいでしょ。 俺こうみえても高校時代は剣道部でさ けっこう強かったんだぜ。全国大会にもでたことあるし。」 女の子「ふーん… 一緒に帰ってもいいけど、後で恨んだりしないでね」 恨むって…なんでだよ 女の子は黙って歩き出した。 俺はその横をならんで歩く 滝「ねぇ。名前なんて言うの? 俺滝 幸太郎っていうんだ。」 ミイ「ミイだよ」 滝「……… ミイ…ちゃん? 変わった名前だね あだな?」 ミイ「ううん。違うよ。本名。」 滝「……へ、へー」 き…気まずい… だいたい俺こんなに女の子に積極的に話しかけたの生まれて初めてだ。 こんなに一生懸命話してたらチャライやつだと思われないだろうか… って、俺はこのこと仲良くなって、豆を安く譲ってもらいたいだけなのに、なんでこんなこと考えてるんだ? なんか今日の俺はどうかしてる…
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