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こんなこともあった。
青いロボットが出てくる漫画で、メガネをかけた主人公が
「ちちんぷいぷい」と唱えると女の子のスカートめくりができるという話だ。
中学生のころ、それをふと思い出し、女子のスカートを眺めていたら
ひら
めくれた…… ?
今回の力は偶然風がふいたという可能性もあるし、幸いに誰にもバレなかったので確信が持てるまで何回かやった。
やましい気持ちも多少はあったと思う。仕方ない。中学生男子というのはみんなそんな生き物だ。
とにかく。
俺はこの「ちちんぷいぷい」事件で、自分には他の人にはない力があることに確信を持ったのである。
だけど、力のことは誰にも言わなかった
両親のいない俺をかばってくれたり、いつも仲間にいれてつるんでくれる友達に、変な目で見られるんじゃないかと思うのが怖かった
死んでしまった両親の分も立派に生きろと期待してくれる祖父を裏切るようで怖かった
第一、スプーンまげとスカートめくりって…
能力としてカッコ悪すぎだろ…
スプーンまげはともかくスカートめくりにいたってはキモい…
そんなこんなで俺は自分の力を封印したのだ
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