実家

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 階段前に来た二人。  千尋の足が止まる。  階段を見上げた。何かが彼女を行かせまいと体を止める。 「ん、行こ」  ふと、真樹が千尋の腕の裾を引っ張った。千尋の体が自由になる。 「ぅん…」  千尋は真樹を見、頷いた。  真樹は、階段に手をかける。それに続いて、千尋も階段に手をかけた。 「…?!」  何故か、木材の階段はひんやりと氷の様に冷たかった。
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