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二コールで亜希は出てくれた。
『もしもし?千尋?大丈夫?』
「うん…寧ろ、暑い…」
『え?!』
抜けた声が出た。
「今、布団に潜ってるの…」
『もうなにしてんの、アハハハ…』
「笑い事じゃないよっ…アラームが…アラームが嫌なの…」
消え入りそうな声だった。
『アラーム?時計?』
「目覚まし時計の・・・・」
『止めに行けば良いじゃない』
「嫌!だって、それ屋根裏部屋に在って、今も鳴ってるの!!」
『・・・・』
返事は返っては来なかった。
千尋は涙を浮かべる。携帯を掴む手が震えていた。
「なんか誰も居ないし…あの画像のせいでっ―!!」
《ジリリリリリピピピッピピピッピピピッッリリリリリリリリリリピピピッピリリピッリリピリピッリリリピリリリピッピピピッピピピッピピピッリリリリリピピピッリリリリリリリリリリリリ......》
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