電話

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 千尋は、ハッと首が階段がある方へ向いた。  スピーカーから亜希の声が聞こえた。 『聞こえないよ?』 「…止まった…」 『・・・・ぇ』  千尋は口に溜まった生唾を飲み込んだ。 『んじゃ、少し会話してよっ』 「う、うん…」 『顔出しちゃ駄目だよ…その方がまだ良いかも』  千尋は何度も頷く。 「分かった…あ、でも真樹に電話した方が良いかな…?」 『良いんじゃない?』 「…んじゃ、一旦切るよ」 『うん…』  恐る恐る千尋は電子を切った。  そして、真樹に電話をかけた。 出て、真樹…。  三コール後。真樹は出た。
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