発狂

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衝撃的だった。 見ているものが、夢じゃないかと 怖くなった。 母に近づこうとすると、 「ほっとけ」 と父、光浦 文則が口出しをしてきた。 夫婦喧嘩の後だった。 初めから言い合いを見ていた私は 母さんが可笑しくなったことくらい、 見ていてわかった。 「ママ!もう五月蝿い! 笑わないでよ!」 母さんがふざけているのだ、 困らせようとしているのだと 思いたかった。 でも、突きつけられた 矛先にはかなわなかった。
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