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気が付くとそこは、生き物の気配を感じられ無い見知らぬ真夏の街……。
晴れているのに暑いはずなのに……
ただただ、止まった時の中であの一瞬を恐怖する。
『来るよ~!』
あの日が……あの時が……。
時を止めたいのか進めたいのかわからぬ内に……。
サイレントの世界にサイレンが鳴り響く。
ウ~ゥ~
飛行機のプロペラの音が、古い長屋通りの狭い隙間のあちら側から迫ってくる。
『来たよ~!あの時がまた……』
空が光ったのが先なのか?固く目を閉じたのが先なのか?
………………
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