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白ノ宮学園、生徒会室。
いつものように放課後に仕事をしてる中、ニヤニヤしている馬鹿が一人いた。
「ヘタレ攻めはいいものだな、書記よ!」
「いや知らないよ」
満面の笑みでこっちを向いてくる会長。その笑顔で、何人の男が落ちたんだろうね。中身は悪魔だってのに……。世間で噂の小悪魔なんて可愛いもんだよ。
だいたい、毎回のように僕にあっち系のネタを振らないでほしい。副会長の秋那がいないからってなんで僕なのかな、まったく。
「会長、仕事しないと秋那に怒られるよ?」
僕――もとい三神藍兎(ミカミ アイト)は、仕事なんてそっちのけで同人誌を読みふける会長に一応注意した。秋那――副会長に任されちゃってるしね。僕は別にどうでもいいんだけれど。
それに、こんな注意を聞くような人じゃないのはとっくのとうに分かってるんだから。
「大丈夫だ。何のために秋那にアイスを買いに行かせたと思っている!」
胸張っていうセリフじゃないよ、会長。むしろ、秋那に感謝してよ。
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