出会い

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刹「何歳ですか?」ニコッ 笑って聞かれたあたしは 可「今年16です。」ニコッ 笑ってかえしてしまった。 あぁ、いくら殺人鬼だからって、こうもあっさり答えるとは情けすぎじゃない!? けれど質問は続く。 刹「家族は?」 その質問に可奈は顔を歪めた。 可「一応いる。   けど家族って言える存在じゃない。」 さっきまで笑っていた刹也だったが笑顔は消えた。 刹「失礼なこと聞いてしまいましたね、すいません」 少し頭を下げた刹也を見て   本当に律儀だった。 と、可奈は思った。 刹也は少し気にしながらも、 刹「何人暮らしですか?」 と、聞いてきた。 軽く遠慮しながら聞いてきたということは可奈の歪めた顔を見て少しは何かを感じたようだった。 可「一人暮らしです。」ニコッ 可奈は微妙な空気を気にし、笑って答えた。 その表情を見て、刹也の顔が緩んだ。 やっぱ少しは気にしてたみたい。 そういうところはまだ、人間の心が残ってるんだな、って思えた。 ただ、可奈は自分がどうしてこんなに刹也の質問にスラスラ答えられてるのか分かってなかった。 刹「そうだ、肝心なことを聞くのを忘れてました。」 ポンッと音をたてる刹也。 ?肝心なこと? 何だろ。 .
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