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【君達が協力しあうのは自由。手を組んで殺人鬼に立ち向かうのは必然の流れだろう。
ただし、これだけは言っておく。
君達の誰が殺人鬼なのかは分からないし、殺人鬼も1人だけとは限らない】
「なんだそれ!?さっき1人って言ったろうが!」
【君達が最終的に殺すべきなのは1人だ。けれど他に殺人鬼がいないとは言ってない。だから――そうだね。さっきの殺人鬼の事は《ターゲット》と、呼ぶべきなのかもしれないな】
……意味がよく分からねえ。
こーゆーインテリぶった喋り方をする奴が俺は嫌いだ。
【それはどうも。僕もどうやら君のような人間とは相容れないものを感じているよ】
……思考が筒抜け……か。
【けれど担当者として君についた以上、僕は自分の役目についてはきっちりと果たすけどね。
だから、そろそろ忠告しておこう。ここを離れたほうがいい】
「あ?なんでよ?」
【……鈍いやつだな。さっきから言ってるだろう。モニタリング中は君の情報は全てのモニター達に渡ってるんだ。《ターゲット》にもね。つまり――】
その言葉に俺ははっとした。
って事は……俺がどんな場所にいるかも……全員に分かるって事か!やべえ!
俺は慌てて、ベンチから立ち上がると走り出す。
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