【No.1】織部誠一郎

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【そう、それでいい。ちょうど時間もきたようだ。 それじゃ――最後になったけど、あらためて自己紹介をしとこうか。僕の事はボイス、と呼んでくれればいい】     くっそ、なんだこいつ?明らかに偽名だし、ネーミングセンスも全くねえ。 しかも……まだ説明は中途半端のままだ。     【……悪かったな。まあ説明の続きは他のモニターを見ていればおいおい分かっていくさ。それより、君をなんて呼ぼう】     ソングでもマウスでも好きに呼びゃあいいだろうが!     【ふぅ……。なかなかひねくれた奴だな。織部 誠一郎。名前負けしてないか?】     こ、こいつ……なんで俺の名前を――!!     【まあそれは――次に会話をする時に話そうか。 君がその時まで生きていればね】     走り続ける俺の頭にそんな縁起でもない言葉が響いた。   くそったれ。わけがわからねえ。   けれど――これは「本気」だ。それだけはもう分かった。   まさに体感して。   俺は……この異常事態を自分なりに分析する必要がある。   ちゃんと。   そして、その電子音が告げる。       【モニターが切り替わりました】  
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