少年は飛び立つ

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校内から放送が流れる。 「えー、蒼くん、とりあえずその昔ながらの不良くん達をとっちめてください、他の生徒の授業の邪魔です」 「あんのくそ担任、毎回好き勝手いってやがる」 蒼は眉間に青筋を立てて 「俺は平穏無事に生きたいんだぁ!!!」 蒼は叫び怒りのままに不良達へと駆け出していく!! 時を同じく 異なる世界 アルムンガント マクベス国 玉座の間 「ママ、今日もいい天気だね」 「そうね、パパ、今日は何をしましょうか」 そこにはかつて勇者であった男と魔王であった女が仲睦まじく仲良く王と妃として過ごしていた。 勇者であった男カルマは昔よりも貫禄がつき、瞳には優しさがにじみでていて、善き王であるとわかる。 魔王であった女サラは美しさを損なわず慈愛に満ちた雰囲気を持っていて優しい王妃であるとわかる。 「平和だな、だがこの平和がいつまで持つかな」 「・・啓司の言葉を気にしてるの?」 カルマはにこりとサラに顔を向けると 「ああ、奴も確実ではないと言っていたが、だが奴はこの世界の人間ではない、感じる事もあるのだろう、ならば気をつけたほうがいいさ」 「そうね、子供達も民も守らなければいけないもの」 「ママだって私は守るよ、でもまだ確実ではないから内緒にしておこう」 「パパったら、そうね、変に不安にさせてもね」 サラはほほえむ。 「さて、そういえば私達の愛娘と愛息子はどこにいったのかな?」 「今日は二人して仲良く本屋さんにいってるみたいよ」 「はは、啓司の事が二人とも好きだな~」 カルマは笑う。
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