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「まっなんだかんだ、オヤジもLEVEL100くらいだから死なないだろう、あんなでも民に慕われてるし」
勇者はふうと笑うと魔王を見た。
「さてと、邪魔な奴は消えたし、この国の流儀で挨拶するか」
勇者は魔王に向き合う。
刀を掲げ、魔王の前にかざす。
「マクベス王家、第一王子カルマ=デュラン、魔王が第一子サラ=カナデを生涯に置いて守護することを誓う、・・・まぁ形式としてはこうなんだけどさ、俺はお前が好きだ、だから嫁に来てくれ、改めて言うけど」
勇者・・カルマは照れ臭そうに笑う。
魔王・・サラもうれしそうにほほえむ。
「勿論喜んで、私の勇者様」
「やべ、照れるセリフなんだけどなんか嬉しい」
カルマはぎゅっとサラを抱き締めた。
「あらあら、今日は美味しいごはんを作らなければね」
玉座の部屋の入り口にいるこっそりいる王妃が口を開いた。
「そうね、ジェーン、カルマくんならうちの娘を大切にしてくれるわ」
「そうね、ミランダ、サラちゃんはカルマにはもったいないくらいいい子だし」
王妃は目の前に立つ親友の元魔王に眼をうつす。
「あのろくでなしも罰を受けたしいい加減私達も許してあげますか」
「そうね、ミランダも女手一つで育てたサラちゃんの晴れ姿も見てあげないとね」
「ほんとよ、うちの人諸国を剣術修行かなんかでいつも家をあけてるしね、たまには子育て付き合ってほしいわ」
「うちのろくでなしよりはいいじゃない、ま、あんなでも好きだから一緒にいるんだけどね」
「うちもよ」
母親二人は向かいあって笑う。
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