3人が本棚に入れています
本棚に追加
それから私はバイトに行く。
街にあるおしゃれな喫茶店だ。
亨がここの落ち着いた雰囲気が好きだっていってた。
私もすぐにここが落ち着ける場所になったよ。
バイトが終わると、私は壮斗の通っている大学に向かう。
家からわりと近くて通いやすい大学だ。
いつものようにお気に入りのベンチに腰掛けて、壮斗の部屋で見つけた小説を勝手に持ってきて読み始める。
壮斗の部屋には本がいっぱいあって、わけのわかんない本もあれば、誰でも読めそうな文庫本まで、幅広い本があるのだった。
「今日は何読んでるの?」
そこに楽しそうに壮斗がやってきた。
「まだ読み始めたばっか。これこの前の小説の続きだよね。おもしろい?」
「あ~それね。まぁまぁおもしろいかな。」
「これこの前まで壮斗の本棚になかったよね~~。買ったの?」
「うん。ただ俺が読む前に愛瑠に持ってかれたら困るから、読み終わるまで隠しといた。」
壮斗は笑って言った。
「何それ~~」
「愛瑠ひそかにこの著者好きだろ。」
「え?え……まぁ……。」
「今度大学の図書館で、この著者の借りてきてやるよ。」
「本当?ありがとっ。」
「よ~しっ、今日は何食べよっか。」
「う~ん……春巻。」
「春巻!?春巻だけ?変なやつだな~」
私は壮斗と笑いながら歩いた。
夕食を終えると、壮斗は勉強し始める。
その隣で私は本を読む。
最初は壮斗が勉強してる時間、暇で仕方がなかったけど、今ではのんびりこの時間が楽しい。
本なんて読めないって思ったけど意外に楽しい。
難しいのもあるけど、わかりやすく書いてあれば、評論も勉強になる。
壮斗一緒に新聞も読むようになった。
わかんないとこは壮斗が教えてくれるから、最近の私は結構物知りだ。
最初のコメントを投稿しよう!