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『にぃに、一緒に寝よ?』
小さい頃から優治は甘えたで、僕にべったりだった。
何度断ってもしつこくて、いつも僕が折れていた気がする。
いつの頃からだろうか。
こいつを、優治を兄弟として見ることが出来なくなったのは…。
「いいよ、おいで。」
僕はいつも通り、優治をベッドの中へと招き入れた。
最初は何度も拒んだのだが、優治は諦めようとしなかった。僕は仕方なく折れ、その日からはほぼ毎日のように僕の隣で寝ている。
「ん…、にぃに大好き…」
可愛い寝顔。むにゃむにゃと寝言を言いながら、気持ち良さそうに眠っていた。
僕はその顔を眺めながら頭を撫でて、眠りにつく。これが、僕の日課になっていた。
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