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信長はこの相撲大会で上位の6名を召し抱えた。
ただ楽しみの為だけに相撲をさせるのではなく、常に力の強い者、身のこなしの軽い者を登用しているのだった。
趣味と実益を兼ね備えた信長らしいやり方だ。
久兵衛は百石で召し抱えられ、羽柴秀吉のもとに預けられ、秀吉から蜂須賀小六に預けられた。
この頃、秀吉は織田家中で5本の指に入る重臣に成り上がっていた。
秀吉は既に織田家の中国方面攻略平定の先鋒として活躍中だったが、なにしろ成り上がり者なので代々の家臣や忍びを持たなかったので前々からしつこく独自の忍びを持ちたいと信長にねだっていた。
蜂須賀小六は秀吉がまだまだ駆け出しの頃から影になって秀吉を支えてきた秀吉の片腕と言って良かった。
小六はいわゆる忍者では無かったが元々山賊の親玉で正規の武士とはちょっと違う。だから戦でも働くが、忍のような隠密行動も得意としている。
この小六の率いる者は蜂須賀党とも呼ばれその数は千人を超えている。
人材を見抜く力には自信の有る信長はこの身軽な若者は秀吉の元でこそ力を発揮するとみたのだろう。
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