幽霊

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ハコの中は外と違って暖かった。外の風景もよく見え、あかりが少しずつ灯りはじめていた。 ちらりと前を見ると、密川が見えたので、目が合うと手を振り合った。 密川と手を振りおわると、目の前にはアイヴィグと同じ年くらいの女の子がいた。 「ど、どうも…。私、甘能(かんのう)って言います。あのぉ…ここにいていいですか?」 「もちろんですよ。色々と話し合えるといいね。」 とアイヴィグが言うと、甘能は嬉しそうにほほを赤く染めた。 ……甘能が霊なんて…。まだ若いのに(アイヴィグが言えることか…!!)…こんなに可愛くて、素直なのに……
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