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時計観覧車に着くまでの間、色々と話した。美人は兄以外の家族を亡くしてしまっていた。唯一の家族、兄は冷たかった。だんだん美人に向けてあれが悪いだの、これが悪いだのばっかり言っていたそうだ。そして、自殺とも他殺とも分からず亡くなってしまった…。だから、ただ…何となくこの遊園地に来たそうだ。
アイヴィグもこの遊園地に来た理由を美人に話した。
「何となく…ですよねぇ~。」
美人は笑った。愛想笑いではなく、素の笑顔だった。その素の笑顔がアイヴィグにはとてもまぶしく感じられた。
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