傷跡

2/3
前へ
/15ページ
次へ
ある日、彼女が僕に手料理を作ってくれようとしていた時。 僕がテレビに出ていた彼女の好きな女優さんを見つけ、彼女の方へ走って 「見て!〇〇だよ!ほら!」 と、肩を叩く。 「あっ!危ないよ!今フライパン使ってるんだから!」 「ああーっ!!」 彼女の手が沈み、フライパンが宙を舞う。 僕はとっさに彼女を包み込む。 フライパンは僕の腕に落ちる。熱さは百度近い熱さだろう。 「ああーっ!あっちー!!!!」 「大丈夫?えっ?あ、どうしよ…氷だ!」 彼女が氷を当ててくれた。冷たい。痛い。 彼女が大泣きして謝る。 「ごめんね…ホントにごめんね…」
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加