第1章

5/36
前へ
/68ページ
次へ
「この 青白い できもの一つない顔が羨ましいんだけど……」 なんて微妙な誉めかたするんだと アヤに言い返したいところだったが ちょうど チャイムが鳴り始めたので やめといた。 そして、10分休みは、長くて短いなと思いながら 私の寝不足との戦いが始まった。 4時間目の授業中3回目の欠伸をしたところで、 昼休みになり、アヤと知子が弁当箱を手に持ちながら私の席までやってきた。 「美和子 授業中ちゃんと起きてたでしょうね?」 はぁ……とため息をつき私は言う。 「私が授業中はちゃんと授業受けるのは わかってるでしょ? 流石に授業中は寝ないからね」 「はいはい わかってますよ とりあえずお弁当食べようよ」 そんなアヤに私は、自分から言っといてそれはないだろう……とつい思わされてしまう。  
/68ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加