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俺の名前は田中太郎だ。
キングオブ普通として今まで生きて来た。
しかし、そんな普通な俺がただ今いる場所は簡易ステージのような場所だ。天井は無く、青い空にある太陽はジリジリと肌を焼いているようだ。
そして、たくさんの人々が俺を見上げている。断言する。決して尊敬の眼差しでは無い。
なぜわかるか?それは俺には首輪と手枷というRPGでは絶対に使わない装備をつけているからだ。
紹介しよう。まず首に巻かれているのはあの相撲取りや、レスラーでも素手で壊すことは絶対出来ない、というか人間じゃ無理であろう鉄製の首輪。いやー素晴らしいですねー。表明が傷だらけで、なんか赤い物質がついてる気がしますが、そこはなんやかんやでついちゃったのでしょう。
そしてセットで付くのは同じく鉄製の手枷。人の手を後ろで固定するにはもってこいの品ですねー。
今、これを見ているあ、な、た、だけにスペシャルプライス。な、なんと五百万レン!
……軽く現実逃避をしてしまったが、この五百万レン、というのは俺の値段だ。さっきから司会者らしき人物が「五百万レンでました!この商品を買ったサルブラン公に大きな拍手を!」とマイクらしき物体で叫んでいる。
まてまてまて。おかしい。なぜこんなことになったか、記憶を遡れ、俺。夢オチなら大歓迎。
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