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我が家は代々神を飼っている…。
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守
護
鬼来たりて―
いや正しくは地神と共に土地にあだなす妖怪を滅しているのだが。
我が毛利家は代々この地を守護している。
我はその七代目、名を元就。
そして…
『ぎしゃぁぁぁあぁ!』
我は輪刀を構え、物の怪の前に立っている。隣には一人の男。
「…五月蝿い。」
『しょうがねーだろ。コイツ等物の怪だぜ?』
「わかっておる。…はぁ、我は風呂に入りたい…。」
『ならさっさと片付けようぜ。ほら封印解除してくれよ!』
「…はぁ、仕方ないか。…毛利の名の下に…封印、解除。」
『ありがとよ元就!』
日輪のごとく眩い炎を纏い鬼は地を駆けた。
真紅の炎の後には先ほどの物の怪など跡形もない。今日も早く終われるだろう。
白銀の髪を持つ我が鬼の名は元親。
我の曾祖父の代より我が家に仕えし鬼ヶ島の長だ。
『はっは!あーすっきりした。確かこれで七千匹だな!』
「ああ、契約まであと三千、我が駒として働け。」
『わかってんぜ。あ、ちょいと奥州行ってくるな。今日の内には帰るからよ。』
「承知した。」
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