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ここまで話したところでさやかは一つ息をはいた。
その様子に黙って話を聞いていた陸は、話が一段落ついたことを感じとって尋ねた。
「凛くんが倒れたのって、そのトラウマが原因だったんですね?」
さやかはゆっくりと頷いて肯定する。
「それでも、凛は頑張って大分良くなったの。リハビリと一緒にカウンセリングも受けて、車にも乗れるようになったし、血も今じゃ克服してる」
ただ今回は状況が悪かった。
言葉にはしなかったものの、陸もそれを理解する。
「……すいません」
「どうして白河くんが謝るの?」
突然頭を下げた陸に、さやかは慌てて尋ねた。
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