約束

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「凛くんみたいな事故じゃなくて病気でなんですけどね。……それでも、親を失った悲しさとかはわかると思います」 陸の話にさやかは言葉を失って唖然としていた。 「悲しくって、毎日泣いてました。それでも今笑えるのは周りの人たちのおかげです。 父さん、兄さん、幼なじみ、その両親、たくさんの人に支えられて『今』があるんです」 そこまで言うと陸はさやかにニッコリ笑った。 「お姉さんがいたことで、きっと凛くんは救われていると思います」 「……そう、かな?」 さやかが尋ねと陸は大きく頷いた。 「凛くんに聞いても、同じこと言うと思いますよ?」 「……ありがとう」 さやかは顔をふせながら目を閉じて微笑んだ。
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