望まれた命

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夏休みに入って3日、凛はさやかが夕飯を作っている間美月の面倒を見ていた。 「なぁ姉ちゃん」 「なに?」 さやかは料理をしたまま視線を向けずに返事をする。 凛もまた、膝の上に座らせた美月を見たまま尋ねた。 「姉ちゃんの夏休みはいつから?いつ実家に帰るんだ?」 さやかは料理の手をとめて困惑の表情で凛の方を振り返った。 「一応夏休みはお盆あたりに1週間ね。家には……帰る予定はないわ」 「なんで!?」 凛は驚いて尋ねた。
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