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するとさやかは自嘲気味に笑った。
「だって……隆志との結婚は最後まで反対されてたから」
凛は少し怒った様子で厳しい視線をさやかに向けた。
「後悔してるの?」
その言葉にさやかは首を振ってこたえた。
「きっとお父さんたちだってそのわたしが帰っても困るでしょ」
「……何言ってるの?」
凛は怒りを抑えるように目を閉じて言った。
「たしかに、父さんも母さんも、隆志さんの両親も結婚には反対だったよ?あの時わかっていた現実が今あるよ。でも、それでも認めてもらわなくてどうするのさ!」
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