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凛の険悪な雰囲気に美月は泣きだしてしまった。
さやかは凛から美月を受け取り、だっこしてあやしながら言った。
「……もう、遅いでしょ?」
さやかは泣きだしそうな表情で目を閉じた。
「……遅くないよ。認めてもらわなくちゃダメなんだって」
さやかは驚いて凛を見た。
凛はさやかの目をまっすぐ見て言った。
「……隆志さんは幸せだったって、ちゃんと教えてあげなきゃ。それに……」
凛はニッコリ笑って美月の頭をなでた。
「『美月はみんなに望まれて生まれてきたんだよ』って、ちゃんとそう言ってあげらなきゃね」
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