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「……やっぱりあの言葉が効いたわね」
律子が苦笑しながら言った。
さやかが無言で律子を見ると律子はやれやれといった様子で言った。
「『なんで話しあおうとしないんだ!話しがしたいと思ってもできなくなってからじゃ遅い!俺が父さんたちが死んだ時にどれだけ後悔したかわからないのか!』って」
さやかは悲しげな表情で凛を見た。
「……それでも目が覚めた時には隆志はもういなかったよ」
雄介は空のグラスを握りしめて言った。
「……ホントに、何であの時ちゃんと話しあわなかったのかって、何度も後悔したよ」
雄介はそう言って自分をなだめるように大きく息をはいた。
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