2831人が本棚に入れています
本棚に追加
夏休みが終わり、次第に日が短くなってきた9月の中旬、凛は夕焼けに染まる美術室で部活に参加していた。
真剣な表情で絵を描いていると隣にいた陸が話しかけてきた。
「凛くん、もう終わるって」
「え?もうそんな時間?」
凛は驚いて壁にかけられた時計を見ると、たしかにいつも片付けを始める時間だった。
「絵を描いてたら時間忘れちゃうよね」
ニコニコしながら言う陸に凛はうんうんと頷いた。
「いや~時間はいくらあってもたりないなぁ」
「凛くんもなんだ?凛くんは僕と違って筆が早いからそんなことないと思ってたけど」
陸は少し驚いた様子で言った。
最初のコメントを投稿しよう!