未来への贈り物

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夏休みが終わり、次第に日が短くなってきた9月の中旬、凛は夕焼けに染まる美術室で部活に参加していた。 真剣な表情で絵を描いていると隣にいた陸が話しかけてきた。 「凛くん、もう終わるって」 「え?もうそんな時間?」 凛は驚いて壁にかけられた時計を見ると、たしかにいつも片付けを始める時間だった。 「絵を描いてたら時間忘れちゃうよね」 ニコニコしながら言う陸に凛はうんうんと頷いた。 「いや~時間はいくらあってもたりないなぁ」 「凛くんもなんだ?凛くんは僕と違って筆が早いからそんなことないと思ってたけど」 陸は少し驚いた様子で言った。
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