未来への贈り物

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「えっと、……いいの?」 凛がおずおず尋ねると、陸はニッコリ笑って頷いた。 「さやかさんは知らない関係じゃないし、それが僕の誕生日プレゼントってことで」 「陸、ありがとう!」 凛はそう言って陸に抱き着いた。 「あ、いや、お礼言われることじゃないよ。誕生日プレゼントだし」 陸は照れくさそうに言った。 すると2人の横から咳ばらいが聞こえた。 2人はキョトンとしてその方向を向くとニッコリ笑う部長の姿があった。 「後はお前たちが片付けをしたらみんな帰れるんだけどな」 部長は顔こそ笑っていたが、目は怒っていた。 2人は顔をひきつらせて目配せして、慌てて片付けを始めた。
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