未来への贈り物

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「どうかした?」 凛が尋ねると陸は苦笑して頷いた。 「兄さんの晩御飯は幼なじみに頼んであったんだけど、ケンカしちゃったらしくって……。だからこれから帰って兄さんのご飯作らなきゃ」 「え?マジで?たしか幼なじみって陸の兄さんの恋人だよな?」 凛の言葉に、陸はため息をはきながら頷いた。 「じゃあさ、陸の兄さんもここに呼んじゃえばいいよ」 陸は凛の申し出を首を振って断った。 「ケンカの原因は兄さんにあるから、少しお説教しないと」 「陸がお説教!?……怒鳴ってるとことか想像できないなぁ」 凛の言葉に陸は苦笑した。 「僕は大きな声だしたりしないよ。ただ兄さんを正座させて、幼なじみの両親と見下ろすだけ」 「……かえって怖いな」
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