冬空の下で

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凜は苦笑して言った。 「そんなのいないよ。残念だったね?」 「そんな人事みたいに。じゃあ好きな人とかは?」 凜は少し考えてから言った。 「ぶっちゃけ恋愛ってよくわからないんだよね」 さやかはその言葉に驚いて尋ねた。 「じゃあ初恋はまだなの?」 「そうなるのかなぁ。『好き』ってどんな感じ?」 凜が尋ねるとさやかは悩みながら答えた。 「そうだなぁ……。一緒にいると胸がドキドキするとか?」 「隆志さんともそうだったの?」 凜の質問に、さやかはさらに悩んでうなった。 「隆志は……。う~ん……。ドキドキしたって言うより、安心したかな。一緒にいると落ち着くというか……、ずっと一緒にいたいというか……」
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