大きな右手

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凜が両親を失った事故によって心と体に大きな傷を負った。 その傷も癒え、退院してからも凜はリハビリで病院に通っていた。 「凜、今日も頑張ったね」 この日のリハビリを終えた凜を迎えに行ったさやかは、病院の廊下をニッコリ笑って繋がれた左手と凜の右手を大きく振って歩いていた。 「うん!もっと元気になるから見ててね」 凜は嬉しそうにニッコリ笑ってさやかを見上げた。 すると前方から隆志がやってきた。 「おっ凜くん今日のはもう終わったのか?少し遅刻したか」 「隆志兄ちゃん!迎えに来てくれたの?」 凜は嬉しそうに隆志に抱きついた。
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