大きな右手

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隆志はニカッと笑って凜の頭を撫でた。 「おじさんとおばさん今日出かけるんだろ?親父とお袋がさやかと2人ともうちで飯食ってけってさ」 隆志の言葉に凜が笑顔で尋ねた。 「今日は隆志兄ちゃんと、おじさんと、りっちゃんと一緒なの?」 「凜、りっちゃんなんて呼んじゃダメでしょ?」 さやかがとがめるように言うと、隆志が苦笑して言った。 「お袋がそう呼ばなきゃ泣くって言ってるんだよ」 「律子さんらしいというかなんというか」 さやかはため息をつきながら言うと、隆志はニカッと笑った。 「とにかく、今日はうちで飯だからまっすぐ行くけどいいか?」 隆志の質問にさやかは頷いた。
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