大きな右手

4/17
前へ
/374ページ
次へ
それから3人は隆志の家に向かった。 家に着くとさやかは晩御飯の支度の手伝いをして、隆志は凜とテレビゲームで遊んだ。 隆志の母親の律子は、楽しそうに騒ぐ凜と隆志を見て笑って言った。 「あぁしてると仲がいい兄弟みたいだよね?」 律子の言葉にさやかはニッコリ笑って頷いた。 「凜は隆志のこと好きだし、隆志も面倒見がいいから」 律子はケラケラ笑った。 「それがなかったら隆志にいいとこなんてないよ。運動は人並みだし、赤点ばっかりだし」 「赤点は笑ってちゃダメでしょ」 さやかが苦笑すると律子は楽しそうに笑った。 「しょうがないって、わたしの子供だもん」
/374ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2831人が本棚に入れています
本棚に追加