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「なに?なにか言いにくいことあったっけ?」
さやかが尋ねると、隆志は頭をガシガシかいてからさやかに目を合わせないようにして言った。
「俺が心配性って話だ」
「それが?」
隆志は顔を少し赤らめて言った。
「誰でも心配するわけじゃないからな」
「……?うん、わかった」
さやかは言葉をそのまま受け取り頷く。
「だぁぁぁぁ!ったくお前は!」
隆志は頭を抱えて唸り、大きな声で言った。
「この際はっきり言っとくけどな!俺は!お前が!好きだ!わかったか!?じゃあな!俺はもう帰る!」
隆志は顔を真っ赤にしてそう言って出て行った。
さやかはキョトンとしたまま隆志の出て行った扉を見ていた。
「…………え?隆志が?わたしを?」
隆志の言葉を理解した瞬間さやかは顔が真っ赤になった。
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