大きな右手

14/17
前へ
/374ページ
次へ
隆志とさやかは顔を見合わせてクスクス笑った。 「じゃあ3人で一緒に行こうか」 さやかがそう言うと、隆志はニカッと笑って頷いた。 それから3人は手を繋いだまま歩きだした。 少し遠回りになるものの、さやかと隆志は凜を小学校の校門まで送っていった。 凜と手を振って別れ2人で並んで凜が入っていった玄関を見ながらさやかが言った。 「……隆志、昨日のことだけどね」 「あぁ、……うん。なんだ?」 隆志は緊張してさやかを見たが、さやかは視線を変えずに言った。 「まず、びっくりした。突然だったし……」 その言葉に隆志は苦笑した。 「まぁ色気のない告白だったしな」
/374ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2831人が本棚に入れています
本棚に追加