大きな右手

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そこまで話を聞いて、凜は感心したように言った。 「へぇ……。そんな風に付き合い始めたんだ」 「うん……。て言うかあらためて話すと恥ずかしいね」 さやかは真っ赤な顔で照れ隠しに笑った。 「それにしても俺ってキーマン?けっこう重要なポジションだよね」 凜がそう言うと、さやかは苦笑して頷いた。 「それで付き合いだしてからは?やっぱり俺が活躍するの?」 凜が目を輝かせて尋ねるとさやかは顔を真っ赤にして、消えそうな小さな声で言った。 「……話さなきゃダメ?」 「ダメ」 凜がキッパリ言い切ると、さやかは観念するようにため息をついて話しだした。
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