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しかし凜は頬を膨らませて言った。
「でも、お母さんもりっちゃんも様子がおかしいって言ってたもん」
凜の言葉にさやかと隆志は顔を見合わせて顔をひきつらせた。
「……ねぇ、凜。お母さんたち、他に何か言ってた?」
さやかがそう尋ねると、凜は口を尖らせて拗ねたように言った。
「今日、家出る時に『2人の邪魔しちゃダメだよ』って言われた」
さやかと隆志は顔を見合わせ、同時に大きなため息をついた。
「バレてるな……」
「……うん」
そう言ってもう一度ため息をついた。
すると、凜が寂しそうな目で2人に尋ねた。
「……オレ、邪魔なの?」
「「そんなわけない!」」
さやかと隆志は間髪入れずムキになって言った。
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