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凜の言葉を聞いてさやかはもう一度手紙を見た。
『泣き虫』
『無理して笑っている』
隆志と同じことを凜が言ってることに驚いた。
「……どうして、無理してるのに気付いたの?」
さやかは恐る恐る尋ねた。
すると凜は苦笑して答えた。
「そりゃ気付くって。どれだけ姉ちゃんと一緒にいると思ってるのさ」
そう言って凜は真剣な目で、しかし優しく微笑んだ。
「1人で泣いちゃダメだよ。俺は姉ちゃんの味方だから、我慢なんてしなくていいんだよ?」
さやかは再び込み上げる涙を堪えることができず、声をあげて泣いた。
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