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その女の子たちの中で見覚えのある顔を見つけて、凜はその女の子に近付いた。
「あのさ、志堂 湊さんだよね?
陸の友達で、フランスに留学するっていう……」
凜の質問に湊と呼ばれた女の子は驚きながら頷いた。
「あ、はい。……たしか矢吹くん、ですよね?」
凜は頷いて、湊の肩を掴んだ。
「陸がどこにいるか知らない?」
陸という言葉に、湊は凜から悲しそうな目をそらして答えた。
「……さっきまで、中庭で話してました」
「中庭か。そういえばまだ行ってなかったっけ。ありがとう!」
凜は湊に礼を言うと走って中庭に向かった。
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