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さやかは凜の言葉に戸惑った。
「ねぇ、凜。凜はわたしたちを気にしすぎだよ？わたしはそれが人を好きになることの邪魔になってると思うよ？」
しかし、凜は首を振ってキッパリ言った。
「家族を大事に出来なくなるなら人を好きにならなくていい。……それより姉ちゃんはどうなの？」
凜の問いかけに、さやかはキョトンとした。
「……どうって？」
「再婚とか、どう考えてるの？」
凜の言葉にさやかは表情を曇らせた。
「……わからない。今はまだ隆志を忘れられないから……」
「忘れちゃダメでしょ」
「え……？」
「隆志さんのことも一緒に背負ってくれる人じゃないとダメでしょ」
凜の言葉に、さやかはポカンとした。
「ていうかさ、そういう人じゃないと美月の父親にはなれないと思う」
「……そう、だね。……ふふふ。凜の方がわたしたちのこと考えてるね？」
さやかは自分に対する呆れと、凜が自分たちを想像以上に考えていたことの嬉しさで笑った。
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