想いと決意

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「き、ききき、金賞ってことは、白河くんがプロを差し押さえて1番ってことですよね!?」 部員の1人が浮足立って尋ねると、東は大きく頷いた。 すると美術室は歓声に包まれる。 凜も同じ1年生の部員とハイタッチをしていると、窓の外にサッカー部の部員に抱きついている陸が見えた。 それを見て、凜は我慢出来ず外に飛び出していく。 グラウンドに出ると、陸はまだ窓から見た位置にいて、凜は全速力で駆け寄った。 「陸ぅ~~!おめでと~~~!」 凜の声に陸が振り返ると、その目から涙がこぼれていた。 「あっ矢吹くんも聞いたの?」 陸と一緒にいた渚に尋ねられると、凜は何度も頷いた。 「雪花展で金賞なんて凄いよ!美術部は今日部活どころじゃなさそう」
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