想いと決意

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すると陸は空を見上げて言った。 「……ごめんね」 その言葉に凜はキョトンとした。 「ごめんって、何が?」 「僕はあの事故から凜くんの力になるつもりだった。でも結局なにもできないまま留学を決めちゃったから……」 すると凜はケラケラ笑って凜の背中をバシバシ叩いた。 「何言ってんのさ。陸は姉ちゃんの誕生日の時とか力になってくれたじゃん」 「でも……」 陸はそれでもバツが悪そうだったので、凜は少し悩んでから言った。 「じゃあさ、1個相談にのってよ」 「相談?なに?」 陸は凜に向き直った。 「俺さ、ぶっちゃけ恋愛ってしたことないんだよ」 「……誰かを好きになったことがないってこと?」 陸の質問に凜は苦笑して頷いた。
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