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さやかは凜の言葉にキョトンとして、クスクス笑った。
「白河くんが留学しちゃうから寂しいの?でも大丈夫よ。わたしは凜のそばにいるから」
「……ホントに?」
凜が尋ねると、さやかはニッコリ笑って大きく頷いた。
「当たり前でしょ?わたしは凜のお姉ちゃんなんだから」
『お姉ちゃん』という言葉を聞いて、凜は胸が締め付けられた。
「……凜?どうしたの?」
「え……?」
さやかに尋ねられて凜はキョトンとした。
「今、すごく怖い顔してたよ?」
「……なんでも、ないよ。大丈夫だから」
さやかは心配そうに凜の顔を覗き込んだが、凜は顔をそらした。
「……ごめん。寝るから……」
「……わかった。でもなにかあったらすぐ言うのよ?」
さやかはそう言って部屋を出ていった。
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