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この時、凜は自覚してしまった。
抱きしめた時は胸が高鳴り、『一緒』と言われて嬉しくなった。
姉と弟という関係では満足できず、部屋を出て行く背中を見てまた抱きしめて止めたくなった。
1人の異性としてさやかが好き。
もう間違いなかった。
考え事は解決した。
でも、悩み事が新たに生まれた。
実際は従姉弟とはいえ、2人は『姉弟』として過ごしてきた。
少なくとも今この瞬間も、さやかにとって凜は『弟』。
告白しても、いい返事をもらえるとは思えない。
フラれた後は、朝『おはよう』と言っても困った表情をしているのが想像できた。
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