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そんな想像をして、凜は自嘲気味に笑った。
「ダメじゃん……。姉ちゃんを守れてないよ」
そしてため息を1つついてベッドに倒れこんだ。
「……陸ってすごいな。同じ片思いでも、フランスまで追っかけちゃうんだもんな……」
凜は姉同然のさやかを好きになったので、陸より状況は複雑だが、それでもすごいと思った。
「……俺は姉ちゃんのためになにができのるかな?」
さやかが笑顔でいるためなら、幸せになるためならなんでもしようと思っていた。
好きという自覚がなくても、世界で1番大切な人だったから。
自分自身より、遥かに大切な人だから。
だから決意してしまった。
この想いは、決して伝えないと。
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